日本酒の味の決め手となる酵母とは… その① 酵母の名前編
2020/7/20
こんにちは。杜氏の雄二郎です。
【山廃仕込】についての記事の際にも書きましたが、今日はその中の【酵母】について書いてみたいと思います。
酵素? 酵母? となかなか分かりづらいとは思いますが(似てますね)
酵素を簡単に言おうと思ったのですが、割と難しいので(笑)
日本酒造りの場合では、主に麹(こうじ)が酵素を持っていて、蒸したお米のデンプンを糖に分解するときに使います(笑)
ワインを造る葡萄って、食べても甘いですが、日本酒を造るお米はそれほど甘くはないですよね? なので、日本古来の【麹】というすごいものが、酵素作用を使ってお米を甘くし、酵母がアルコール発酵する!という素晴らしいことが起きています。 長い…笑
そして、酵母はご存知、身近なとこでいくと、味噌や醤油、パンなんかを発酵して作るというイメージで大丈夫だと思います。
その酵母は空気中にいくらでもいるのですが、日本酒造りに向いてる酵母ってのがあります。
やはり一番有名なのは、日本醸造協会が配布している協会酵母です。
6号酵母は 秋田県の新政酒造さん
7号酵母は 長野県の真澄酒造さん
9号酵母は 熊本県の香露さんだったりと。
酵母を培養(ふやしている)様子。
現在蔵で主に使用しているのは
・田嶋2号(自社酵母)
・天然吟香酵母さくら(桜の花から分離)
・天然吟香酵母NY2-1(東京農業大学の研究室内)
・FK801 (福井酵母)
・ワイン酵母
となっております。
日本酒造りといえば
1 麹 2酛(もと) 3造り (酒造りにとって大事な順番)
という言葉が実はありますが、現代の酒造りにとっと、間違いなく【酵母】はこの3つのどれかに取って代わるというぐらい重要な存在です!
今回はこのくらいで。
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(担当) 杜氏
福井の日本酒蔵
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